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『生命の水』を外国企業まかせで良いのか ? 改正水道法が成立

『生命の水』を外国企業まかせで良いのか ? 改正水道法が成立

 

水道

 

 

 

 ソフトバンクの大規模な通信障害の陰でヒッソリと改正水道法が成立

国会では片山議員や桜田議員のスキャンダルに隠れて、TVをはじめマスコミでは日産のゴーンさんや元貴乃花親方の離婚問題で事前にはあまり報道されませんでした。

成立した日もソフトバンクの大規模な通信障害が騒がれ過ぎて、ヒッソリと改正水道法が成立しました。

 

生きるために誰もが必要とする水の行方を左右する問題を、僅かな審議時間で成立させてしまったのか ?

12月6日成立した改正水道法では、これまで水道事業を運営してきた自治体が浄水場などの施設を所有したまま運営を民間企業に売却する「コンセッション方式」を促進しています。

 

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水道の民営化で問題は解決するのか

水道民営化によるメリットは、サービスの向上と言っていますが果たしてそうでしょうか ?

本当のサービスの向上とは蛇口をひねればきれいな水が出て、そのまま安心して飲める水を安価に提供する事です。

 

地方自治体が運営している水道事業では赤字となっている地方自治体が多々あります。
民営化されることによって、地方自治体の負担が軽減されさらに、民営化によって利益を出せば、税収まで見込めるとしています。

しかしフランスでは再公営化後収益性が改善され、水道料金も値下げされました。
民間企業では株主配当や役員報酬がありますが、公営ではこれらはありません。

 

なぜ水道料金の高騰は起きているのか

人口減少による水使用量の減少と水道管の交換、施設の老朽化に伴う補修等が値上げの要因ですが、水道料金値上げの原因は、それだけではありません。
いくつかの水道事業体では、不要不急のダム建設に参画し、それに関連する水道事業を進めているために、水道事業に負担がかかり、値上げの要因となっています。

当地豊川市でも2018年3月14日 愛知県内の住民447名が愛知県監査委員に対して設楽ダムについての監査請求を行いましたが、却下されました。

 

地域格差の激しい水道料金

水道料金の全国平均は家事用20㎥でひと月3227円。

自治体ごとの料金差が激しく、全国で最も安いのは兵庫県赤穂市で853円。
これに対し最も高いのは北海道の夕張市で6841円。

豊川市は2,916円で、全国平均を下回っております。

 

赤穂市が安い理由は水質が良いため、水の浄化にかかるコストが低いこと、それに加えて人口が密集しているため配水管を配置する効率が良いことなどです。
一方で最も水道料金の高い夕張市は広い面積の中に、住宅が点在しているため一人当たりにかかる負担額が多くなるためです。

 

過去の民営化に学ぶ

郵政の民営化では不採算郵便局の統廃合が行われ、郵便配達の遅れや集荷サービスの低下につながりました。
民営化後は度重なる各種料金や手数料の値上げが行われました。
窓口サービスの低下や、年賀状をはじめとして職員への自爆の強制。


過去の国鉄からJRヘの民営化では、当初、赤字の路線であっても維持する方針が決められていたにもかかわらず、2000年の鉄道事業法改正で、事業者による赤字路線の廃止が可能になりました。

結果、生活の足である地方線が、採算性がないということでバッサリ廃止されました。

 

各国の失敗事例

再公営化の事例は2000年から2014年にかけて35カ国で少なくとも180件あったとも報告されています(朝日新聞4日付)
しかし再公営化した事例について政府が調査したのはたった3例です。

さらに一旦民間に運営権を譲ってしまうと、公営に戻すことは非常に困難。

 

民間企業のどこが参入するのか

日本では水道事業はこれまで公営で行われてきました。

国内企業で水道事業を運営するノウハウを持っている企業はほぼゼロです。
可能性があるのは海外で実績のある水メジャーと呼ばれる特定の企業です。

水道事業を特定の外資系企業に譲り渡すことにつながることが懸念されています。


浜松市では「浜松市公共下水道終末処理場(西遠処理区)運営事業」を「コンセッション方式」で運営しており、経費の削減が見込まれるとしております。

しかし他にも要因があるのかもしれませんが、 浜松市は水道料金は豊川市より安いのに、下水道使用料は逆に高くなっております。

 

この事業を落札したのは、週刊誌やSNSで騒がれている竹中平蔵氏が社外取締役を務めるオリックス等が参加した企業体です。

 

「安全安心な水道事業の継続」のためには

いま必要な事は「安全安心な水道事業の継続」で、民営化や運営権の売却では無いと思います。

 水道事業では1地域につき1社独占の形になるため、競争原理が働きません。

 

そのためには老朽化施設の更新だけでなく、人材の育成や技術の伝承を確実に行えるよう、水道事業者を地方自治体や民間業者に丸投げする事なく、国も責任をもって支援をしていく必要があります。

 

 

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